こんにちは。
インフラエンジニアの東海ねるです。
VMware ESX Server 1.5が2004年にリリースされてから早くも15年が経ちました。
ESXやESXが稼働している物理サーバがどんどん限界を迎えている時期かと思います。
限界が来て死んでしまう前に、新しい物理サーバやクラウドへ移行しなければなりません。
そんな時に意識しないといけないのが、VMware EVCです。
今回はVMware EVCの概要と注意点を説明したいと思います!
VMware EVCとは何か
VMware EVC・・・EVC・・・
えれくとりっく・・・ぼいす・・・こんぴゅーたー・・・電子音声機械・・・?
いいえ、違います。
EVCはEnhanced vMotion Compatibilityの略です。
VMware EVCは新世代のCPU機能にマスキングをかけて旧世代のCPU機能に合わせるためのvCenterの機能です。
なんでせっかく使えるCPUの新機能にかけるかって?
それはEVCという名前が物語っている通り、vMotionをするためです。
HAやDRSでvMotionを実行するにはクラスタ内のホスト間で同じCPUの命令セットを使わなければいけないという制約があります。
なので、新世代のCPU機能にマスキングをかけることで、新世代のCPUと旧世代で同じ命令セットにします。
ただし、IntelとAMDのCPUでは命令セットがあまりにも違うので、マスキングではどうにも出来ないのでEVCは機能しません。
VMware徹底入門 第4版 VMware vSphere 6.0対応
VMware EVCを設定する上での注意点は?
VMware EVCを設定するには、設定対象クラスタ内の仮想マシン全てを再起動する必要があります。
vMotionで逃がしてESX1台ずつ設定出来れば良かったのですが、お生憎様です。ちくしょう。
また、僕の経験ですが、EVCを設定した後にWindowsのライセンス認証が外れていることがありました。
WindowsはCPU情報が変わるとライセンス認証が外れることがあります。
必ずではないですが、僕の体感だと2,3割くらいの可能性で外れます。発生条件は分かりません。
なので、EVCを設定した後は仮想マシンのWindowsライセンス認証が外れていないことを確認したほうが良いです。
vSphere ESXi 6.7以降では仮想マシン毎にEVCの設定が可能になったようです。より細かな設定が出来そうですね。皆さんも設定する時は万全を期して、設定して下さいね。
以上、インフラエンジニアの東海ねるでした!またねー!